2021年10月5日、災害科学国際研究所にて、本講座の中間報告会を行いました。
応用地質株式会社からは成田賢社長と役員の方々が来所し、開講から2年目の研究の進捗と今後の展開について確認しました。
本講座では、都市直下型地震に対する防災・減災に寄与するため、過去の地震災害の被害要因の分析および断層近傍における強震動や地盤変形の予測手法の検討をすすめております。
熊本地震は近年発生した内陸活断層地震であり、断層近傍における建物被害状況や地震記録等の記録が多く残されています。
当講座では、熊本地震の断層近傍における建物被害要因について分析し、活断層分布や地表地震断層分布、地質・地形との関係についてとりまとめを行っております。
また、断層近傍での揺れを予測する手法の研究として断層モデルの想定手法および予測計算手法の検討を行っています。
断層近傍の揺れを高精度に予測するためには、断層浅部の形状を詳細にモデルに反映することが有効であることが分かりました。
これらの検討に加えて、今年度は長町-利府線断層帯における微動探査等の現地調査を実施しました。
熊本地震を例とした研究から得た知見や検討した手法は、仙台市を横断する長町-利府線断層帯に適用し、強震動予測や被害予測の実践的な事例として有効性を検討し、改良を行っていきます。